及川徹くんを愛したひとりのオタクの話

 せっかく二十歳という節目の歳を迎えたので、たまには真面目に、ひたむきに、わたしの愛する及川徹さんという人物のことを書こうと思います。今回夢ネタとかは抜きに普通に書く(予定な)のでまあ暇な人だけ読んでください。

 

 とりあえず、及川徹さんがどんな人か知らないという方も多いと思うので、簡単に彼のことを紹介しようと思います。彼は週刊少年ジャンプで連載中のバレー漫画「ハイキュー!!」の登場人物で、主人公たちの所属する烏野高校の宿敵、青葉城西高校のバレー部キャプテンを務める高校3年生の男の子です。

 明るくのらりくらりとした性格で軽薄な印象すら受ける反面、試合ではいつも冷静な判断力と知的なプレー、そしてチームメイトの状態やコンディション、性格などを熟知した的確な采配で、チームを勝利に導く優秀な選手です。その恵まれたルックスとスタイルには女子のファンも多く、試合にはよく女子生徒たちが応援に訪れることもあります。とにかくかっこいいということだけ伝わればオッケーです。はい。

 

 わたしと及川さんの出会いは確か2012年とか13年とかそのへんなんですけど、よく覚えてないです…すみません…ただ高校時代、元バレー部だった当時のオタク・フレンドに「この漫画は本当にクる オタク心にも効くしスポーツ漫画として良作」と勧めを受けなんとなく読み始めたのがきっかけだった気がします。その頃の及川さんは確かまだ烏野と練習試合をしていた頃で、コミックスを読み進めつつわたしは「あ~この人かっこいいけど見た目的には影山くんのほうがタイプだな~」とか思ってました(すみません)

 

 そうしてやって来た、忘れもしないコミックス第6巻。夏のインターハイ予選3回戦で烏野高校と青葉城西高校の試合が始まった巻です。作中、中学時代の因縁の後輩(影山くん)を自らの手で倒せることに歓喜する及川さん。普通に性格悪いなと思ってたんですが(すみません)、試合直前の彼のこの台詞に全てを持っていかれました。

 

f:id:hnuotk:20161017123125p:image

 

 他者を容易に凌駕するセンス、才能、リーダーシップを持った上で、それを理解した上で、チームを「信じる」ことを選択できる強さ。たった一言でこの場を支配する圧倒的なオーラ。空気ごと世界を射るような真っ直ぐなまなざし。いま思えばこの一瞬にして、わたしは勝手にこのひとの人生や人間性や強さや弱さや美しさを悟ったような感覚と、それを包む強い強い愛に囚われていたのだと思います。いまだって、その魔法が解けないままなのかもしれない。とにかく、この一言は、それくらいの力を持ってわたしに襲いかかって来ました。いつもはヘラヘラとした態度で人と接する及川さんの心の底には、いつもこの信頼があったのです。

 

 及川さんはいつだって、誰より心が弱くて、なのにつよがりで、寂しい人です。前なにかのテレビで観たんですけど、自分に自信が無い人って色んなことに対してコツコツ集中して必死に取り組むらしくて、及川さんはまさにこれに当てはまるのかなと思います。及川さんは中学時代、後輩の影山くんに自分のポジションを取られまいと自分の身体と心がボロボロになるまで練習に取り組み、幼馴染兼チームメイトの岩泉くんに叱咤されたという過去があります。(この件に関してわたしは岩泉くんの存在にとてもとても感謝しているのですが、これはまた別のお話。)そんなに必死なのに、周囲には軽口を叩き、自信過剰な発言を繰り返し、強気な言葉を口にする。これには自分に言い聞かせるという意味もあったのかな?とわたしは思っていますが、まあとにかく、この弱さと寂しさに、わたしは自分の心を重ね合わせたのかもしれません。

 これは原作においても何度も語られていることですが、及川さんは「秀才」ではあっても「天才」ではありません。他の選手のような超人的な運動神経やパワー、スタミナも無ければ神業の如きテクニックも秀でた特技も―今でこそ、その攻撃的かつ正確なサーブを得意技としていますが―元々はありません。身長や運動神経だって、及川さんのそれが他のキャラクターと比べ特別恵まれているということは無いと思います。でも、それでも、高校バレーの世界で一流の選手として生きる及川徹という人物はただひとつ、たゆまぬ努力という武器で戦い続けます。

 

f:id:hnuotk:20161017170200p:image

 

 及川さんは自分の凡庸さを誰より知っています。知っているからこそ、悩み、苦しみ、強くなれたのだと思います。作中最も生まれ持った容姿に恵まれた彼が、作中最も生まれ持った才能に満足出来ないという対比は、ひどく切なく美しくわたしの瞳に映ります。

 

 少しだけわたし自身の話をします。小学校の頃からいじめられ、中学でそれがエスカレートし、人生に絶望したのち入学した高校でも当時の彼氏(not及川徹)を他の女に取られ、中学時代の友人に縁を切られ、受験に失敗し入った大学では友達が出来ず、家の鍵無くすわGは大量発生するわ一家離散するわ母親不倫するわ父親のストレスの捌け口にされるわバイトは給料振り込まれないわクビにされるわでそこそこ散々な人生を歩んできたわたしは、一時期本気で自殺を考えるほど追い詰められほんとうにほんとうに暗澹とした毎日を過ごしていました。周囲の恵まれた友人を恨み環境を言い訳にし、トイレや風呂に篭っては泣く日々。どうしてわたしだけ。どうしてわたしがこんな目に。思う心は止まることを知らず、わたしの身体を支配していました。

 及川さんの存在は、大袈裟に言えばそんなわたしを救ってくれるヒーローのようなものだったのかもしれません。才能もセンスも運も環境も言い訳にしない。己の身ひとつで戦う及川さんの姿にわたしはほんとうにほんとうに勇気を貰って元気を貰って愛を貰って、だからこうしていまここに立っていられるのだと強く感じます。及川さんの努力は、自らだけでなく、わたしの心を捕らえて暗く深いところから連れ出してくれるような、そんな強さがありました。

 だから、オタク云々とか夢女云々とかに関わらず、わたしは一生彼の存在に感謝し続けるんだと思います。ほんとうにありがとう。

 

  及川さんはたぶん、「君はこういうお話の中のこういうキャラクターで、こういう運命にあります」と言われても、勝つことを諦めないような人なんです。10万回やってダメなら10万1回やればいいって本気で思ってる人なんです。たぶんすっごくすっごくバカで、でも、それくらい真っ直ぐな人です。すっごくすっごく真面目で、でも、それを悟られないようにする努力家の人です。

 だからわたしは、そんな真っ直ぐで真面目で努力家の彼のことを好きで、応援していて、勝ってほしいと本気で感じているんだと思います。絶対絶対、その努力が報われて、救われて、幸せになってほしい。いつもいつも、そう願わずにはいられません。

 

 原作では春高予選も終わりました。及川さんがこれからどんな未来を描いてどんな人生を歩むかは一重に古舘先生のみぞ知るところですが、きっと今日もどこかでバレーをやって、必死に努力して、それでまた明日も同じことを繰り返すんだと思います。

 

 要領が良くてスマートに見えるのに、誰より泥臭い努力をする及川さん。仲間を愛し、チームを愛し、バレーボールを愛し、愛された及川さん。その努力はきっと彼の心で大きな実りとなり、やがて彼の日々の糧となるのでしょう。

 わたしはそれをなるべく近くで見届けられればそれでじゅうぶん幸せです。貴方がここで戦うこと、愛すること、生きること、全てがわたしの支えです。ほんとうにありがとう、及川徹くん。わたしは貴方がいなかったらきっとこんなに素敵な出会いにも、こんなに優しい気持ちにも辿り着けなかったでしょう。君に出会えた人生がわたしに巡ってきてくれたことに、ほんとうに感謝します。ありがとう。

 

 そしてこの記事をここまで読んでくれたあなた。これからも、及川徹さんに関する気持ち悪い妄想やら考察やらをぶつけにぶつけまくっていく予定なので、どうか見捨てずに、これからもよろしくお願いします。及川さんに負けないくらい必死です。マジで。てかよくこんな長くて気持ち悪い文章ここまで読めましたね!?え?凄すぎ…メンタル強~…(書いといてそれ言う?)

 書きたいことはまだまだあるんですが、これ以上気持ち悪くなるのにはもう誰も耐えきれないと思うのでやめておきます。及川徹さんとわたしと人生を辿るお話でした。全ての出会いと別れと愛とこの夜ときみに巡り合えた奇跡に感謝して。めでたしめでたし。おしまい。