女子大生がひとりで「ネガポジポジ」を観てきたよ!

 ※長いです

※9割が妄想です

※ところどころ知識があやふやです

 

 

 まあ概要としてはタイトル通りなので前置きは短めに行きます。演劇女子部「ネガポジポジ」、11月10日(木)のCチームの公演を観てきました。なんというか色々と凄まじく壮絶なお芝居だったので、自分のメモとして好きなように感想を書き留めておきます。

 

 まずは何より、客席と舞台の距離が近すぎてビビりました。D列中央付近に座っていたのですが(身バレ不可避)演者の目線近くの席なので目線合いまくります。あまりにこっちを見られるので弱小オタクのわたしは緊張して逸らしました(弱)。ほんとにそういうレベルです。つばきのFCイベントの比でない女性率の低さに若干ビビりつつ着席。

 

 ちなみにわたしはいつも劇女を観るときは前情報をなるべく入れず、アイドルという点もなるべく視野に入れず、ひとつの「お芝居」を観に行くというスタンスを取っています。ステージに立つ彼女たちはアイドルであるという以前に「女優」であると思うので、それがひとりの役を演じる人達へのわたしなりの敬意の表現の方法だと考えているからです(まああくまでわたし個人の考えなので、他の人がどんな見方をしていてもいいと思います。推し活は自由。)。前情報を無くしてるのは単純に初めてその舞台を観た時の新鮮な感動を覚えていたいからです。と、いう前提の上で、以下の記事は書かれています。

 

 開演前、事前に買ったパンフレットを読みつつなんとなく舞台のイメージを固めます。昭和末期の少女達の成長譚。レトロポップでノスタルジック。奇々怪々なオペレッタ。「昭和」という時代を日本史の単語として、親の思い出の中の時代としてしか知らないわたしは果たしてついていけるのだろうか…と一抹の不安を覚えつつも、カラフルでキュートな衣装に期待を膨らませます。ちなみにわたしは小片リサちゃん推しです。かわいい。

 

 開演後。もうそのめまぐるしく変化し進化し激化する「ネガポジポジ」ワールドに引き込まれてしまいました。ヤバイ、ヤバイぞこれは…凄いものを見せて頂いてしまった…終幕までの時間がほんとうにあっという間でした。一言で言えば、今までの劇女にはない、全く新しいタイプの演劇です。

 

 

 以下、内容に触れる感想を。もしかするとネタバレになる点もあるかもしれないので、ご注意ください。思いのままに文章を書いているので、乱文もご容赦ください。ネガポジポジはいいぞ。

 

 

 

 ①全体としての雑感

 わたしがこのお話を観ていちばんに感じたのは「懐かしさ」でした。昭和生まれでもなければもちろんアイドルでも女優でもないわたしがなぜこの舞台にそんな気持ちを抱いたのか考えてみたのですが、たぶんあの万田家の4姉妹とそれを取り巻く環境から溢れる雰囲気が極めて女子高的だったからなのかな、と思います。

 女の世界はいつだって憎しみと、嫉妬と、それを包む優しさと愛で満たされています。友達も家族も大好きだけれど、ときどきその人間関係や環境を妬んだり、羨んだり、こそっと陰口を呟いたり。そういうふわふわちくちくとげとげした(語彙…)世界観が、この舞台にはあるような気がします。

 裕福な家庭に生まれ、美貌も愛嬌もある由美。極めて一般的な(貧しい?)家庭で育ち、どんくさいとみんなにからかわれるりさ。ふたりの対比は世界の対比です。りさは何もかもを手にした由美が恨めしく、また羨ましく、歪んだ憧れを寄せています。同様に由美もまた、りさに対し並々ならぬ感情を抱いています。そんなふたりを取り巻く、個性豊かで、自由に、ときにつまづきながら生きる少女たち。みんながみんな、それぞれの葛藤と夢と先行きの曇った日本の行く末を追いかけて、面白おかしくも必死に生きています。芸術家になりたいとか、愛の意味を知りたいとか、自分探しをしたいとか―傍から見たら滑稽でも、本人たちにとっては重要なものは、そこにはあるのです。

 そういうところも含め、わたしはこの世界がひとつの女子高のクラスみたいだなあと思いました。すべての個性と夢が受け入れられ、揺らいだり、安定したり、また揺らいだり。愉快で、滑稽で、刹那的で、美しくも危ういバランスが、わたしにはとても印象的でした。ポップなんだけど割とエグくてドロドロした世界観にはどんな女の子も心当たりがあると思います。なのでこの舞台は割と女子ウケ良いような気がするんですけど…イケメンキャラが……いないから…無理かな……

 

②チームC・りさと由美という女の子

 さて、ここでヒロインの由美とりさに焦点を当てたお話をしたいと思います。わたしにとってのりさは「小片リサちゃんのりさ」であり、由美は「浅倉樹々ちゃんの由美」なので、あくまでふたりの演じるりさと由美のことを自分なりに書き綴ってみようと思います。

 

 りさが由美に部屋着としてハイブランドの服を貸して「大したのじゃないから~!」とか、自分が楽しみにしてたアイスを「全然いいよ~!あげる♡」って言うの、まさしく女の世界って感じで涙出そうでした。マウンティングと謙遜に見せかけた牽制は女の武器。

 というか、演者がそういう印象を抱かせるような演技をしているような気もします。他のチームの公演観てないからなんとも言えないけど。このふたりから出るオーラがなんとも女っぽいというか、なんかこう水曜10時の不倫モノのドラマとか、少女漫画誌に載ってるいじめの漫画とかに出てきそうな感じがします。なんかこう…うまく言えないけど…爽やかなドロドロ感……みたいな……(?)

 

 これはわたしのトンデモ解釈なんですけど、りさと由美は元々ひとりの人物で、その外面をりさが、内面を由美が表してるんじゃないかなーと思いました。というか、ふたりでひとつの人格というか。「同じ人物が全く別の環境で育ったらどうなるのか」というある意味でのパラレルワールド的な世界観で同じ舞台に立って、お互いがお互いを否定したり、求めたり、突き放したり、探したり(まあこの物語のメインヒロインは恐らくりさなので、自ずとりさの心象や行動にスポットが当たりますが)…そう考えると、ふたりの行動になんとなく整合性を感じます。

 冒頭から飄々と万田家を振り回す由美。一見波乱の幕開けという感じですが、対の主人公であるりさも、姉妹のはぐれ者にされ、将来の先行きも今のところ4姉妹で最も怪しく、静かに家庭を掻き乱す存在ではあります。そんなりさの不安要素が表に出るようにしてやって来たのが由美という女の子のようにも見えました。由美が油で家を燃やそうとするシーンも、現状に耐えきれず、どこか吹っ切れない思いを抱えるりさの心を代弁しているようにも感じます。路頭に迷っているりさには、当然そんなこと(自分の心情)にも気付いておらず、ただただ由美の振る舞いに呆然とします。(というか、あの灯油には地上げの意味もあったんですね…全然わからなくてこんな素っ頓狂なことを考えていた…)

 大学進学を諦めて就活に臨むりさ。姉の時代遅れのスーツや由美の置いていった服を着て、「わたしらしさって何!?」と歌います。そんな折、再び万田家の前に現れる由美。しかも、こんどはボロボロの服と身体で。ここもなんとなく、りさの煌びやかな見た目と貧しい心を対比しているのかな…と思いました。てかこれ書いてること全部妄想なの凄くないですか?キモくて(唐突)再び、由美に翻弄されるりさ。

 ラストには、互いが全力で思いの丈を叫びます。とうとうりさは由美に、自らの好意を告げます。「好き」「友達になりたい」というりさのあまりにシンプルでストレートな告白は、由美の心をも動かします。このシーン、りさと由美の和解という以上に、りさがりさの心を認め、由美も由美の生き方を認め、それがひとつになったことの象徴のようにも見えました。ふたりはふたりでひとつ。ふたりはふたりのあるべきように重なって、一緒になって、ひとつになって…おいこれトンデモ百合ストーリーだぞ!(オチ)

 

③「蕎麦屋に電話をする」という行為

 劇中の要所要所に出てくる、年越し蕎麦の注文係という万田家の重要な役職。この役も由美→りさ→舞という順番に世代交代(?)がなされていって、最後は確かお母さんがやっていた気がする。すみませんもう鳥頭なのでだいぶあやふやです。

 電話というのは誰かの声を聞いて、それに応えるための機械です。こちらから電話をかけるということは、つまり「誰かの声を必要としている」ということ。電話をかけている子達は、その時代の万田家でいちばん「迷っている」子なのかなあと思いました。

 まずは由美。②で述べた「りさ≒由美論」を適用するならば、りさは心の中に大きな迷いを抱え、また由美自身も路頭に迷っていることが考えられます。りさのそれが由美の存在そのものというパラドックス的なアレならもうわたしには語りきれないんですが、まあ恐らく将来のこと、広く言えば未来が見えない今の状況に対する焦りの表れなのかなと思います。由美はもう地上げの問題でしょう。天ぷらは問題を先延ばしにしたいという願望の象徴?いやでも劇中歌を聴く限り、なんというかもっともっと深い視点で見られそうですよね…閑話休題

 次にりさ。これはとてもわかりやすい。無理して着飾っている自分の存在がなんだか偽物のようで、でも本物のわたしってなに?という体裁の部分を気にしているのだと思います。由美はこの頃もう悩みもプライドもへったくれもない人生崖っぷちって感じである意味ロックでしたね。

 最後に舞。彼女もりさに「芸術家なんて無理」みたいなこと言われてましたがそれで泣くあたりやっぱり自分でも迷いがあるのかなと思いました。でも電話せず自分で蕎麦を作ろう=自分のやり方で悩みを解決しよう、というかもう何か新しいものを作り上げちゃおうとしたのがいかにも舞らしいです。

 

 

 

 

 というか語りたいことがあり過ぎてもうこれでもだいぶ削ったんですけど無理ですね。川上くんの魅力とか3女4女のなんとも言えない空気感とか劇中歌に込められた意味とか川上くんの魅力とかこの舞台をつばきと研修生が演じることのエモさとかお母さんのさりげない強さとか川上くんの魅力とか書き足りないことがありすぎるんですけど、とりあえずこれで一旦締めます。マジで永遠に書けそうなので…

 記憶も情報もフワッとしたまま勢いと情熱だけで書いているので、間違ってるとことか矛盾とかあっても許してください。すみません。とにかくつばきファクトリーの魅力と持ち味を最高に活かせている最高の舞台でした。たぶん娘。がやったらもっと商業的な側面が強まりそうなので、彼女たちは元来の雰囲気も含めこのお芝居にとても合っていたと思います。つばきファクトリーは最高。今度はきしもんの川上くんとかきそらあんみぃの舞ちゃんとか観たいです。

 とにかく皆さん1回ネガポジポジを観てください。こんなんもうマリみてでありプリキュアでありウテナです(ハチャメチャ言うな)。わたしからは以上です。ネガポジポジはいいぞ。